文教大学での講義より〜第9回「打楽器演奏の基礎」〜
![]() 文教大学第9回「打楽器演奏の基礎」 7 junio 2018 これから3回は演奏技術についての講義となります。 純粋に楽器を演奏するために必要となる肉体のコントロール術について。 まずは身体の発する力がどのようにして楽器に伝わるのかを理解する。 ちからは波として伝わるわけですから身体動作としては平行移動は御法度です。 ちからの伝わったところが盛り上がるというのが自然。 「手首を使う」という事はドリルのようにひねるんだよと。 ぶれない人差し指を軸として、ハチドリの羽のように手のひらをひらひらとさせる練習。 「手首を使う」というと、勘違いして手首をカクカクさせてしまう人が多いけれど、スティックを持たずにその動作をそのままやったら「猫パ〜ンチ!」みたいになってしまい。まったく力が伝わらないよね、と。 これはおかしいでしょ、と。 逆に、手首をドリルのようにひねれば、それはボクサーのパンチのようにパワーがかかって見えますね、と。 「リラックス」という言葉も誤解されやすいですが、当然寝ているかのようなリラックスは演奏する時にふさわしくないわけで。 リラックスは必要な力を必要な時に十分かけるためにあるわけで・・・寝ているかのような腑抜けの演奏よりはまだ力んでいるくらいの方が感動はありますね。 楽器にかけるパワーと共に振りかざす自分の力を過不足ないところで納めるように使う「支えるちから」が非常に大切ではありませんか、と。 それは日常生活の中、普通に見る事の出来る光景であり、例えば友達の肩を叩く時、握手する時、ガッツポーズを取る時・・・全ての動作が対象との接点でピタッと収まっているわけです。 肩をサワサワッとちからなく触ったら気持ち悪いし、逆に内部に打ち込むように叩いたら険悪になります。 握手だってちからが足りなければ頼りなく感じますし、逆に強過ぎれば挑戦的に感じますね。 ガッツポーズ取る時に支える力が足りなければその手はブレて、まったくガッツは感じられなくなります。 基本打法では一切無駄な振りを排し、動作がきれいな一筆書きとなる様に、また居合抜きの様に前振りなく、また打撃した後の戻りも次に同じ音を求める場合には歪みなく開始位置に戻りましょうという事で。 その構える位置は欲しい音の音量と音価によってまずは必ず一定になる様にしましょうと。 それが出来た上で、ロックのオフビートのポイントとかは当然ダウンストロークで演奏しましょうかと。 教室中まわって共に机を叩きました。 机だって打てば響く・・・心構えにより楽器として鳴ってきます。 常に全身、全力でやろう、と。 しかし本日、涼しかったせいかエアコンが切れていたのでこれだけやれば汗だくになるのは当然として・・・ここのところ息が切れるんですよね。 確かに相当動き回ってはいるものの、トシ・・・ですかね、やはり(>_<) 次回は「鍵盤楽器演奏の基礎」となります。 どのように鍵盤上で指をきれいに踊らせるのか、ボードを指で叩いてもきれいに揃った調子の良いリズムと粒だった音量で表現する技術について学びます。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
ドラムスタジオ・ラ・フィエスタ音楽教室部門 - ドラム・ピアノ・ソルフェージュ各科担当講師 : 藤田浩司(ザ・ジルジャン・アーティスト、文教大学講師) |